株式会社山田商会
- 多様な働き方を選択できるよう
2本の柱でWLBに取り組む -
建設業は、女性社員の採用が少ないところがほとんどですが、当社では、計画的に女性の採用拡大に取り組むとともに、女性社員の総合職登用制度も設けてきました。採用した女性には、できるだけ長く働いていただくため、具体的な施策として策定したのが「チャイルド・ケア制度」(育児休業制度)と「ジョブ・リターン制度」です。
まず「チャイルド・ケア制度」は、法令遵守だけに留まらず、それ以上の内容を盛り込むことで、出産や育児に正面から向き合ってもらうことと仕事への満足度や充実感を高めることに配慮した施策です。
当社は、社員一人ひとりにやりがいや充実感を感じながら働いていただくだけでなく、結婚、出産、育児といった人生の節目の出来事も大切にしていただきたいと考えています。また、若年期・中高年期といった、人生のそれぞれの段階に応じて多様な働き方、そして生き方を選んでいただける職場環境でありたいとも考えています。「仕事は大切。でも家庭生活があってこそ仕事にも集中できる」と当社代表もよく話しています。
また、「ジョブ・リターン制度」は出産、育児、介護など、やむを得ない理由で退職した社員に対して、再雇用の機会を与えるというものです。この制度があるため、育児休業を取得しやすく、また、職場復帰もしやすい環境になっていると考えます。
これらの取り組みの成果が認められ、平成22年度には名古屋市より「子育て支援企業審査員特別賞」と「女性活躍推進企業優秀賞」をいただくことができました。
育児・介護に関する先進的な取組
- ●児休業制度(子が3歳になるまで)
- ●育児短時間勤務制度(子が小学校入学まで)
- ●所定外労働の免除制度(子が小学校入学まで)
- ●育児休業後、短時間勤務で復帰した社員に対し、復帰1年後に産後復帰手当を支給。さらに、子が小学校入学時に就学祝金を支給。また、子が3歳になるまで保育費を支給
- ●配偶者出産休暇制度(有給)
- ●出産・育児・介護退職者再雇用制度(「ジョブリターン制度」)
- ●育児・介護専用の相談窓口設置(社内イントラネットを活用)
育児休業に対する不安を解消
安心して復職できる環境づくりへ育児休業を取得できるといっても、それはどれぐらいの期間なのか。休業後に無事職場復帰できるのか。そういった不安を解消したいと考え、法定以上の育児休業制度を盛り込んだ「チャイルド・ケア制度」を設けました。
育児休業期間を子が3歳になるまでとし、復帰後は勤務時間の短縮措置と所定外労働の免除期間をそれぞれ子が小学校就学までに設定し、安心して再び仕事に戻っていただけるように取り組んでいます。また、産後復帰手当、保育費の補助、子が小学校に入学する際の就学祝金を支給する制度もあります。こういったことから、当社の女性社員の育児休業取得率はほぼ100%。安心して子育てをしていただいているようです。
また、育児休業中は社内報をお送りし、定期的に電話したり、個人面談を行ったりしてコミュニケーションを図っています。復帰される前には、面談やEラーニングを利用したりすることで、復帰に向けて備えてもらっています。育児休業を取得した女性社員の職場復帰率もほぼ100%です。
実際に育児休業を取得した経験を持つ女性社員の意見を参考に、妊娠による身体や精神状態の変化や子の誕生に係る手続き、育児休業や復職後の働き方などを時系列でまとめたリーフレットを現在作成しています。リーフレットは育児休業中や復帰後の会社の待遇面に関しても掲載することで、不安を少しでも払拭できるような内容にしています。
WLBにつながる様々な取組
- ●社員の現状や課題把握のための就業環境アンケートを実施
- 残業など労働時間に関する内容や、育児等の休業について、内容や給与などの待遇面に関して、全社員に向けて調査、集計して部長級以上に配布
- ●年次有給休暇取得率向上のための計画年次有給休暇の導入
- ●残業時間短縮のための取組
- ノー残業デー(毎週月曜・水曜・金曜)、帰宅を促す曲を放送
- ●自己啓発支援
- 受講料・試験代金・更新手続き料金の補助、資格取得時の報奨金
- ●社員の家族が会社を訪問できる行事の開催
- 子ども参観日、ウォークラリー、餅つき大会、バーベキュー大会など
- ●国体参加選手を社内報で紹介、応援
- ●善行表彰(年1回)
- ●産業医によるメンタルヘルス相談窓口設置(月に1回来社)
- ●労働管理部門社員のメンタルヘルスマネージメント資格の推進
challenge for the future
- 男性社員の育児休業取得が今後の課題です。社内報で育児真っ最中の男性社員を紹介して、男性の育児参加を促す雰囲気づくりをしています。また、今後は介護に関しても、育児のような手厚い制度を作りたいと考えています。
人によっては、時間外労働が多く、これも改善しなければなりません。高齢者の継続雇用にも取り組んでいこうと考えていますが、そのためには、社員が長く働ける制度づくりから始めなければならないと考えているところです。
これからWLBに取り組む企業様へのアドバイス
制度を作るだけでなく振り返り、改善することが大切
WLBへの取り組みを進めると決めたら、制度を作るだけではいけません。実際に運用し、うまくいかない部分は改善し、定期的に振り返り、さらに改善を進める。そういった繰り返しが大切だと思います。
社員の声
昨年11月に1年半の産休・育児休業から復帰しました。復帰後は短時間勤務、保育費の補助など当社独自のチャイルド・ケア制度に助けられています。 初めての子育てと仕事との両立、出産前にはいろいろな不安があるなか法定を上回る具体的な制度が実際に職場復帰をする際の指針としてとても参考になりました。
【経理部 T.Kさん】
株式会社山田商会
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- 建設業
- 〒456-0004 名古屋市熱田区桜田町19番21号
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677名(男性:590名、女性:87名)
※平成25年1月現在 - ガス設備配管工事、級排水工事、ガス・水道器具販売、建設請負業及びこれに関する設計施工管理業務、住宅リフォーム事業、太陽光発電工事。ガス・水道工事を通じて快適な生活環境を提供し、社会に貢献しています。
- http://www.ymax.co.jp/