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ワーク・ライフ・バランスとは?

ワーク・ライフ・バランス(WLB)とは?

ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)とは、働く人が仕事上の責任を果たしつつ「仕事」と家事・育児・介護、地域活動やボランティア活動、趣味や学習などのあらゆる個人的活動を含む「仕事以外の生活」との調和がとれ、その両方が充実している状態をいいます。

仕事以外の生活
いまなぜ、仕事と生活の調和が必要なのか

<現状の課題>

  1. 仕事と生活が両立しにくい現実です!
    • ・安定した仕事に就けず、経済的に自立することができない
    • ・仕事に追われ、心身の疲労から健康を害しかねない
    • ・仕事と子育てや老親の介護の両立に悩む

    など仕事と生活の間で問題を抱える人が多く見られるんですね。

  2. 働き方の二極化などがあげられます。
    国内外における企業間競争の激化、長期的な経済の低迷や産業構造の変化により、生活の不安を抱える正社員以外の労働者が大幅に増加する一方で、正社員の労働時間は、高止まりしたままです。
  3. 共働き世帯の増加と変わらない働き方・役割分担意識です。
    女性の社会参加等が進み、勤労者世帯の過半数が、共働き世帯になる等人々の生き方が多様化している一方で働き方や子育て支援などの社会的基盤は必ずしもこうした変化に対応したものとなっていません。また、職場や家庭、地域では、男女の固定的な役割分担意識が残っています。
  4. 仕事と生活の相克と家族と地域・社会の変貌です。

    結婚や子育てに関する人々の希望が実現しにくいものになるとともに、「家族との時間」や「地域で過ごす時間」を持つことも難しくなっています。こうした個人、家族、地域が抱える諸問題が少子化の大きな要因の1 つであり、それが人口減少にもつながっているといえます。

    また、人口減少時代にあっては、社会全体として女性や高齢者の就業参加が不可欠ですが、働き方や生き方の選択肢が限られている現状では、多様な人材を活かすことができません。

<ワーク・ライフ・バランス推進の方向性>
  1. 多様な働き方の模索

    働く人々において、様々な職業経験を通して積極的に自らの職業能力を向上させようとする人や、仕事と生活の双方を充実させようとする人、地域活動への参加等をより重視する人などもおり、多様な働き方が模索されています。

    また、仕事と生活の調和に向けた取組を通じて、「ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)」の実現に取り組み、職業能力開発や人材育成、公正な処遇の確保など雇用の質の向上につなげることが求められています。

    加えて、労働者の健康を確保し、安心して働くことのできる職場環境を実現するために、長時間労働の抑制、年次有給休暇の取得促進、メンタルヘルス対策等に取り組むことが重要です。

  2. 多様な選択肢を可能とする仕事と生活の調和の必要性

    今、求められているのは、国民一人ひとりの仕事と生活を調和させたいという願いを実現するとともに、少子化の流れを変え、人口減少下でも多様な人材が仕事に就けるようにし、我が国の社会を持続可能で確かなものとする取組です。 働き方や生き方に関するこれまでの考え方や制度の改革に挑戦し、個々人の生き方や人生の各段階に応じて多様な働き方の選択を可能とする仕事と生活の調和を実現しなければなりません。

    また、仕事と生活の調和の実現は、個人の時間の価値を高め、安心と希望を実現できる社会づくりに寄与するものであり、 「新しい公共」の活動等への参加機会の拡大などを通じて地域社会の活性化にもつながるものです。

  3. 明日への投資
    仕事と生活の調和の実現に向けた取組は、人口減少時代において、企業の活力や競争力の源泉である有能な人材の確保・ 育成・定着の可能性を高め、業務の見直し等により生産性向上につなげることも可能であり、企業にとって「コスト」とし てではなく、「明日への投資」として積極的にとらえるべきです。