株式会社三和化学研究所
- 法定以上の制度整備と
休業中の情報提供で
安心して職場復帰できる体制を整備
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当社は、社員それぞれが持ち合わせている力をいかんなく発揮し、お互いに尊重し合える企業文化を構築することに力を注いできました。多様な人材が協働することによって生まれる知識や知恵を活かすことで、創造性の高い商品やサービスを提供できると考えているためです。その一環として子育て支援をはじめ、社員の仕事と家庭生活の両立を支援するWLBへの取り組みも行ってきました。
WLBに関しては様々な制度を検討し、法定以上の内容として整備したことに加え、育児・介護休業者へパソコンを貸与することなどによる情報提供体制の整備にも力を入れています。休業中の社員にも会社の現状を知らせる体制を整えておくことで、少しでも安心して職場復帰していただけるようにとの配慮です。もちろんメールを使った連絡や相談も可能です。 - こうした取り組みの結果、愛知県より「平成23年度 愛知県ファミリー・フレンドリー企業表彰」を受賞し、翌年には、厚生労働省より「平成24年度 均等・両立推進企業表彰」において「ファミリー・フレンドリー企業部門 愛知労働局長優良賞」を受賞することができました。今後も、社員のライフスタイルに応じて柔軟な働き方ができる働きやすい職場環境作りを推進していきたいと考えています。
育児・介護に関する先進的な取組
- ●育児休業制度(子が2歳になるまで。5日間有給)
- ●子の看護休暇制度
- 小学校就学の始期に達するまでの子は1人につき年間5日、2人以上の場合は年間10日まで。小学校就学から中学校就学の始期に達するまでの子は年間5日まで。
- ●子が中学校就学の始期に達するまで利用できる制度
- 育児短時間勤務制度
所定外労働の免除制度
時間外労働・深夜業の制限 - ●配偶者出産休暇制度
- ●出産祝金制度
- ●介護休業制度(1年以上。5日間有給)
- ●出産・育児・介護退職者再雇用制度
- ●育児・介護休業ガイドブック作成
- ●育児・介護休業者へのPC貸与による情報提供
- ●年次有給休暇積立利用制度
- ●EAP(従業員支援プログラム)の導入
- 外部専門機関によるストレスチェック、電話相談サービス、カウンセリングの利用など。
妊娠や出産に係る健康確保にも利用できる。 - ●リハビリ勤務制度
- 長期間欠勤や休職をしていた社員に対し、完全復帰に向けて段階的に通常勤務に戻す。
男性社員の育児休業取得率も10%超に
育児休業取得期間を2歳までに拡充し、5日間分を有給化したことにより、女性社員の育児休業取得はもちろんのこと、男性社員の育児休業取得率も、ここ3年ほどの間で10%を超えるようになりました。また、子が小学生の間は、交通安全のために登下校中に交差点に立つといった地域活動の機会が多いため、育児短時間勤務制度や所定外労働の免除制度を利用できる期間を、子が中学校就学の始期に達するまでと定めています。同様に時間外労働・深夜業の制限も、子が中学校就学の始期に達するまでに拡充しています。
これらの法定を上回る各種制度に留まらず、育児・介護休業者への情報提供及び相談体制の整備も推進しています。また、本来はメンタルヘルスケアのためのプログラムである「EAP」(社員支援プログラム)を利用し、妊娠中や出産後の女性社員の健康の確保についての整備も行うなど、社員が心も身体も健康な状態で安心して働ける体制を整えています。
育児や介護に関する制度をまとめた「育児・介護休業ガイドブック」を作成していることも、当社のWLBの取り組みの特徴のひとつです。育児や介護に関わる当事者だけでなく、社内全体でも認識してもらうことで理解を促し、安心して育児や介護に取り組める環境を構築しています。
WLBにつながる様々な取組
- ●週に2回のノー残業デー(毎週水曜・金曜)
- ●帰宅を促す放送(朝と夕方の2回)
- ●自己啓発活動支援
- 受講料を半額支給(資格取得時に奨励金として)
- ●正規・非正規雇用転換制度
- ●障害者雇用
- 配属先や仕事内容への配慮、人材育成の実施
- ●海外の研修生受け入れ(研究部門)
業務内容の見直しにより、ノー残業デーを週2回へ
経費削減などの効果も実現以前は、毎週水曜日だけ行っていたノー残業デーですが、平成24年度からは週に2回行っています。現在のノー残業デーの水曜日と金曜日は、夕方だけでなく朝にも「本日はノー残業デーです」という放送を流しています。
各社員が業務内容の見直しを図り、以前にも増して集中して仕事に取り組むようになった結果、現在までの業務内容をキープしながら残業時間の短縮も実現でき、経費の削減を実現しています。
challenge for the future
介護については、休業期間よりも
休みたい時に休める柔軟な制度へ介護に関してはやはり課題が残っており、会社としても中期の課題として捉えています。介護休業に関しては、法定の93日では足りないと考え、1年以上として定めてはいますが、家族間で調整して社員自身が要介護者と一日連れ添ったりデイサービスに送り届けたり、そうでない日は別の家族が連れ添ったりと、丸々1年間休業が必要なものではない、ということが分かってきました。そこで、そういった部分をうまく利用できるように、年次有給休暇積立利用制度を定め、休みたい時に柔軟に休めるようにしています。今後は大切な経済支援も含め、もっと使いやすい制度とするよう検討していきます。
これからWLBに取り組む企業様へのアドバイス
会社のトップメッセージがあれば
休業も取得しやすい経営層の理解がWLBを推進していく上でまず大切です。そして実際に運用できるとなったら、まずは会社のトップからメッセージを発していただくことです。会社のメッセージということであれば育児休業も介護休業も取得しやすいからです。
また、「家庭があってこその仕事」という雰囲気のある環境に変えていくこともWLBを推進するうえで大切。すべての社員がWLBについて理解し、お互い様という意識を持つ環境に変えていかなければなりません。それには社員同士のコミュニケーションも大切です。そういった職場環境を作っていくことが会社の役割であると思っています。
株式会社三和化学研究所
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- 製造業
- 名古屋市
- 609名(男性1157名、女性452名 平均年齢 40.8歳)※平成25年1月現在
- 医薬品、診断薬、医療・介護用食品、ヘルスケア製品の研究開発と製造販売、医薬品の受託製造。中でも糖尿病及び糖尿病周辺領域に経営資源を集中し、「糖尿病治療のベストパートナー企業」を目指しています。
- http://www.skk-net.com/