知多信用金庫
- 女性が多い職場だからこそ
働きやすい職場作りを目指した -
当金庫は、平成17年からWLBに力を入れ始めました。実際、力を入れ始めるまでは、育児休業などの制度こそあるものの、ほとんど利用者がいなかったのが現状です。そのため、当時の人事が積極的に促進をはじめました。女性職員が多い職場ですから、働きやすい職場作り、企業の社会的責任を果たそうとする思いがありました。平成17年に始めて、現在は平成27年までを予定している第3期目にあたります。いまでは育児休業などの制度利用者も増え、従業員の満足も徐々に高まっていると感じます。
育児・介護に関する先進的な取組
- ●子どもが1歳6ヶ月に達する日の属する年度の3月末まで育児休業の取得可
- 単純に1年後とした場合、子の預け先が空いていない場合を考慮し年度末まで可能。
- ●子どもが小学校に入学するまで短時間勤務制度を選択実施
- 勤務時間は8時30分~15時30分まで。男性職員の利用実績あり。
- ●職場復帰後の勤務先は子どもの預け先も考慮し決定
- 子どもの預け先を聞いた上で、可能な範囲で自宅・預け先・職場、それぞれの距離が近くなるよう配属先の店舗を決定。
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育児休業者を対象とした研修を
情報交換の場に活用業務内容の変更などを周知するため、年2回、育児休業している職員を集め、研修を実施。前回の研修には、取得中の15名のうち、14名が参加。時間も午前中の10時~12時に行い、参加する職員のことを配慮しています。研修は2時間のうち1時間。残り1時間は、育児休業中の職員同士が情報交換の場として活用しています。
WLBにつながる様々な取組
- ●イントラ・ネットによる周知を徹底
- 制度の仕組みはイントラ・ネットから閲覧可能。出生届が提出されると、人事教育部からも育児休業などの取得を積極的に促進。
- ●早帰り日
- 毎週水曜日は定時に帰るよう徹底。監査部が臨店した際、店舗開閉日誌などを見て早帰りの実施率を支店ごとに確認。
- ●5日間の連続休暇
- 期初に予定を出すことで取得を促進。5日間の連続休暇は、年次有給休暇に土曜、日曜の公休日を加えるなど方法は個々の事情に合わせることが可能。
- ●時間単位休暇
- 年次有給休暇の範囲内で5日間分取得できる。始業時間を遅らせたり、勤務の途中時間で使ったりと個々の事情で利用可能。
- ●問診表の結果をみて保健師との面談指導を実施
- 健康診断時に出る問診表の結果を見て、保健師との面談指導を実施。人事教育部でも相談・悩み事について担当。各支店の食堂に人事教育部の内線番号を貼り出し、気軽に相談できる環境づくりを実践。
- ●音楽部があり、地域活動にも貢献
- 約30名が所属する音楽部があり、老人福祉・養護施設への慰問演奏などを行い地域貢献している。
- ●資格取得に合わせた奨励金などの制度
- 業務に関連した資格取得は費用を補助、ファイナンシャルプランナー等、級に応じて一定金額を助成。認知症サポーターの資格は全職員が保有。
challenge for the future
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支店の繁忙期や人手が足りない時は、本部職員でサポートする機会が増えており、短時間勤務の職員で制度化できないかと考えています。実際、育児休業中の職員にヒアリングしたところ、終業時間も明確であれば、その方が助かるという声も多く聞かれました。他に、定年後に再雇用されたベテラン職員は知識・経験が豊富であり、その能力を生かして一般職員をサポートするチーム体制も構築していきたいです。
これからWLBに取り組む企業様へのアドバイス
年次有給休暇をはじめ、様々な制度は働く人の権利であり、それらを利用できることは職員満足を高める結果につながると考えています。出来ないのではなく、出来るためにどうするか、じっくりと考えていくことが大切だと思います。
社員の声
介護支援制度の利用…母親が脳梗塞で倒れて以後、生活が病院主体に変わってしまいました。現状、有給休暇の取得も充分にできない中、病院からの呼出等により平日に病院に行く機会も多くなり、無理を言って休暇を取得することもあります。しかし、介護支援制度による休暇利用により他の職員の理解も得られるようになりました。 高齢化時代の中、親の介護が必要不可欠となってきており、お互い様という感覚でこの制度を利用していくことが必要であると思う。
J部 Sさん(男性)短時間勤務制度の利用…3歳と1歳の子供がいます。短時間勤務制度の利用により、家に帰ってきて、ご飯を食べてすぐに寝るという生活リズムだけではなく、ご飯の準備を一緒に手伝ってもらったり、時には長風呂をして楽しんだりする時間が増えたと思います。子どもの一日一日の成長は、とても早い気がします。少しの時間でも子供と向き合う事ができることがメリットです。子供の成長を見守ることの楽しみは、仕事への意欲の源となります。
T支店 Sさん(女性)子育て支援制度の利用…わが家は共働きであるために子供たちを保育園に預けています。本制度の利用は、子供たちと過ごす素晴らしい時間が得られるとともに、妻の仕事と生活の調和に向けた努力と成果に改めて向き合い、そして深い感謝の気持ちを伝える機会となりました。 いまだに制度の利用をためらわれている方たちにお伝えしたいのは、制度の利用が夫婦間の調和を一層深めることにつながり、私たち夫婦それぞれのワーク・ライフ・バランスを充実させ、子どもたちの成長環境を整えてくれるということです。
Y部 Sさん(男性)
知多信用金庫
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- 金融業
- 半田市
- 649名(男性353名、女性296名)
- 預金業務、融資業務、為替業務、各種代理業務、各種公金取扱業務、国債・投資信託販売業務、保険販売業務他
- http://www.chitashin.co.jp