豊田合成株式会社
- 状況に合わせた制度の拡充と
推進強化への取り組み -
法定水準の制度は以前から整備されていましたが、育児をしながら働く女性が増えてきたため、それに合わせた拡充の必要性を感じ、平成17年度より徐々に制度の拡充を進めてきました。
今では女性社員の多くが育児休業を取得、復帰の際は育児短時間勤務を利用しており、出産・育児を期に退職する者はほとんどいなくなりました。
まだ実績は多くないですが、男性社員の育児休業取得者は昨年度から今年度にかけて5名おり、中には育児短時間勤務を利用した社員もいます。
平成22年7月にダイバーシティ推進グループを設置し、現在はさらに拡大したチームを組織して、WLBと障がい者・女性活用の推進に取り組んでいます。
育児・介護に関する先進的な取組
- ●子が2歳まで利用可能な育児休業
- ●子が小学校1年生まで利用可能な育児短時間勤務、所定外労働の免除、時間外労働、深夜業務の制限
- ●子が小学校6年生まで利用可能な子の看護休暇制度
- ●産前産後の特別休暇(産前8週、産後8週)
- ●キッズサポート休暇
- 園、学校行事への参加時に取得できる特別休暇(年5日まで
- ●育児特別勤務免除
- 子の急な病気や、警報発令による園・学校からの呼出等による遅刻・早退・離業の勤務時間免除(賞与の控除無し
- ●祝日託児利用補助
- 祝日に会社稼働日として勤務し、託児機関を利用した場合は利用料を補助(1日あたり子1人につき5000円を上限に利用料実績を補助
- ●ママ交流会
- 産休・育休からの復職者を対象に、毎年2月に実施
- ●育児の日(毎月19日)
- 全社員を対象としたノー残業デー
- ●1年3ヶ月まで利用可能な介護休業
- ●介護休業とは別に、1年間まで利用可能な介護短時間勤務
- ●ガイドブックによる制度の周知
- 育児・介護のガイドブックを作成し、配布、イントラネットへ掲載
- ●家族も参加可能な介護支援セミナーの実施
- 部門代表者は参加必須、その他希望者及び家族も参加可能
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- ●ファミリースクエアによる取り組み・制度の周知
- 社員向けにWLB用PR掲示板を作成し、社内展示
- ●ダイバーシティネット(社内イントラネット)による制度の周知
- 職場における女性の活躍、WLB関連制度などの特集ページを作成し、公開
- ●ダイバーシティ推進チーム設置によるWLB推進強化
ママ交流会で職場復帰の準備支援
産後休暇・育休を利用している社員を対象に、平成22年から毎年2月にママ交流会を実施しています。
交流会では、会社の現況、復帰後に利用可能な制度の説明、育児休業から復職した先輩ママの復帰モデル(社内、社外の方、各1名)の事例紹介により、不安なく職場に復帰できるようにするとともに、継続して仕事をするために制度があることを理解してもらうようにしています。
また、居住地域別にグループ分けをして、意見・情報交換をしてもらい、交友ネットワークをつくる一助の場にしています。介護支援セミナーによる制度周知と
制度利用者への職場理解を推進社員からの要望で、介護についても、制度周知と利用しやすい環境づくりのために、今年度から介護支援セミナーを始めました。部門代表者向けと、希望者向けに実施し、家族も参加可能としています。
制度の説明を含め、介護するにあたって、どのようなことから考え、始めればよいか等の座学を中心に行っています。
このセミナーがきっかけで、実際にいま介護を経験している方の具体的な悩みを知ることができました。
今後も継続して行い、気軽に相談できる環境づくりをすすめながら、状況に応じて制度を整備していきたいと考えています。
WLBにつながる様々な取組
- ●ノー残業デー
- 週一日実施。部門別に曜日を設定。
- ●計画的な年次有給休暇取得の推進
- 毎月1回の計画的取得の奨励や半日単位の取得制度、さらに毎月の取得状況を確認し、取得率の低い社員への個別指導等を行うことにより、年次有給休暇の取得実績は8割以上となっている。
- ●メンタルヘルスケアへの取組
- 定期的なセミナー実施、産業医が常駐しメンタルヘルス不調者をサポート
- ●社員家族が参加可能なイベント
- 開催費用を会社が負担し、TGファミリーデー(職場見学やものづくり体験など)、TGフェスティバル、会社敷地内の森づくりを実施
challenge for the future
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自己成長につなげる取り組みも検討
社員一人ひとりの業務効率化・生産性向上のために、自己研鑽が行える環境、もしくはその時間を確保できる環境を整備し、育児・介護と仕事の両立のための制度の充実だけではなく、自己成長を実現でき、仕事へ活かしていけるような具体的な取り組みを何か行っていきたいと考えています。
また、介護に関する制度について、10年後には現状よりも制度の利用を必要とする社員が増えていると思われるため、状況に応じて制度の拡充を行いたいと考えています。
これからWLBに取り組む企業様へのアドバイス
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社員のニーズを把握しつつ、冷静な判断を
まずは社員のニーズを把握し、それに応えられる制度・環境の整備を進めることが大切ですが、ただニーズに応えるだけではなく、会社としての基準をもって、働きやすい環境づくりのため、どこまで何が必要かを冷静に判断することが重要だと思います。
そして整備した環境で、一旦運用し、そこで不具合があった部分を修正していくとよいと思います。
社員が、制度は整備・利用できて当たり前、もっともっと充実させてほしい、と考えてしまう状況になる可能性もありますが、状況を見極めながら、会社としての軸を持ち、整備を進めていき、制度整備の本来の目的である「どんな状況下の社員でも、イキイキと働き続けられる環境づくり」が実現できればと思います。
豊田合成株式会社
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- 製造業
- 清須市
- 6970名
※平成25年3月末現在 - (1)自動車・搬送機器・船舶等の各種輸送機器用、農業機械・建設機械・工作機械用、情報通信機器・表示標識機器・家庭電気機器用および介護機器・医療機器・住宅機器用の
①ゴム・合成樹脂・ウレタン製品
②半導体および半導体応用製品
③電気・電子部品
④接着剤
の製造ならびに販売
(2)前号に関するコンサルティング・発明研究およびその利用
(3)前各号に付帯関連する一切の業務 - http://www.toyoda-gosei.co.jp/