株式会社 名古屋銀行
- 次世代育成推進法の成立を機に
全行員にアンケートを実施し要望を調査 -
平成15年7月、「次世代育成支援対策推進法」の成立をきっかけとして、ワーク・ライフ・バランスに積極的に取り組むようになりました。まず、全行員を対象にアンケートを実施。要望を聞き、その声を反映した制度の制定に努めました。
女性職員が多い職場ということもあり、育児休業制度や復帰後の短時間勤務制度などへの要望は特に多く見られました。そのため要望に少しずつでも応えられるようにと、近年では、平成24年4月から育児休業制度を子が2歳になるまで取得可能にするなど期間を延長。さらに、半日有給休暇制度も導入するなど、現在も制度の充実に力を入れています。その結果、退職する女性行員が少なくなり、働きやすい職場環境になってきていることを感じています。
育児・介護に関する先進的な取組
- ●子が2歳になるまで利用可能な育児休業制度
- ●子が小学校就学前まで利用可能な短時間勤務制度
- ●介護休業は、要介護者一人につき、通算1年間取得可能
30分刻みで選べる短時間勤務など
子育て中の社員を守る手厚い制度育児休業制度利用者のほぼ100%、年間約30人が利用している短時間勤務制度は、希望に合わせ、勤務時間を30分、1時間、1時間30分と30分刻みで選べ(最長2時間30分まで)、小学校就学前まで何度でも利用できるなど、個々の事情に合わせたものにしています。
始業・終業時間も制度利用者が各所属長と相談し、保育園の預かり時間に合わせて始業時間を遅らせたり、終業時間を早めたりなどの配慮もしています。
WLBにつながる様々な取組
- ●連続休暇、ハートフル休暇
- 連続休暇(5日間)、ハートフル休暇(4日間)の2種類の連続休暇を上期・下期のいずれかで、各1回ずつ取得することで長期休暇を促進。
- ●毎週水曜日は早帰り日
- ●イントラ・ネットを利用した育児等の制度の周知と手続きの簡略化
- ●半日有給休暇制度
- 平成24年4月に制定。学校行事やボランティアなどに利用できる。年間4回、2日間取得可能。
- ●再雇用制度
- 育児や結婚を理由に退職した社員の再雇用制度。3年以上の勤務経験があり、離職期間10年以内、40歳以下が対象。復帰前に1年間パートタイマーとして勤務し復職への不安を払拭。
- ●臨床心理士によるカウンセリング、産業医によるメンタル相談
- 定期的に人事部主導で実施。数年に一度、心の健康に関するアンケートを全社員に実施し、結果を業者に依頼して診断結果を社員にフィードバック。
- ●メンタルヘルスアンケート
- 数年に一度、「心の健康」に関するアンケートを全社員対象に実施し、診断結果を社員にフィードバック。
- ●リハビリ勤務
- 休職者の職場復帰のための短時間勤務制度。1時間削減、2時間削減など、産業医と本人が話し合いで内容を決定。
challenge for the future
時代に合った制度つくりで
働きやすい職場環境に平成24年4月に制定した半日有給休暇制度や、子が2歳になるまで利用可能な育児休業制度などについて、今後、どのように周知していくか検討が必要です。
また新しい制度を制定するだけでなく、現行制度の改善も大切だと考えています。社会や職場環境は常に変化するので、これからの時代に合った制度を柔軟に取り入れて働きやすい職場にしていきたいです。
これからWLBに取り組む企業様へのアドバイス
制度を利用する人、しない人、お互いの尊重と理解を
やはり制度を利用する行員の周囲の理解が不可欠です。個人の様々な状況を、周りが理解し、お互いが気持ちよく仕事ができる環境を作ることが大切だと思います。一時的に人手不足などの問題が発生するなど、大変な面もありますが「自分もいつかは、同じ立場になるかもしれない」と「お互い様の精神」を持たなければいけません。
制度を利用する側も権利だけ主張するのではなく謙虚な姿勢も大事です。制度を利用する人、しない人、お互いが尊重し理解し合わないとワーク・ライフ・バランスの推進は、難しいのではないでしょうか。
社員の声
育児短時間勤務制度を利用し、終業時間を少し繰り上げて勤務しています。定時では子どもの保育園へのお迎えに間に合わないため、大変助かっています。この制度がなかったら、仕事と育児・家事の両立は難しいと思います。心にも余裕ができ、子どもと触れ合える時間も少し取れるので、私にとってはとても有難い制度です。
個人営業部 Tさん私は、産休・育休を経て復帰し、普段は短時間勤務制度を利用させて頂いています。通勤時間に加え、子どもの保育園への送り迎え、家事、育児で毎日時間に追われる日々、この制度がなければ、復帰も難しかったかもしれません。取得にあたり会社や職場の上司、同僚に温かくご理解頂いていることにも感謝しています。業務においては、その分段取りを考え、質を上げて効率的に行うよう意識しています。中には自宅から遠い保育園になる可能性もありますし、実家の支援を誰もが受けられるわけではありません。今後も短時間勤務制度が仕事と育児の両立の可能性を広げ、働くママが増えることを願っています。
営業統括部 Mさん
株式会社 名古屋銀行
-
- 金融業、保険業
- 名古屋市
- 2318名(男性1565名、女性753名)
- 昭和24年の創立以来、「地域社会の繁栄に奉仕する」を経営理念とし、堅実経営に取り組んでいる
- http://www.meigin.com