医療法人深見十全会
- 就業規則を見直し
院内改革と制度周知を徹底 -
個人病院から始まった深見十全会は、人事部の奮闘で、大きな院内改革を進めました。就業規則を見直し、全職員に説明を行ったところ、各種休暇制度について知らなかった職員が半数もいました。そこで、各部署の責任者には母性保護規程についての勉強会を実施、また、職員には説明会の開催や個別相談など制度の周知を徹底しました。今では、女性の育児休業取得率は100%となり、皆、復帰に意欲的です。
育児・介護に関する先進的な取組
- ●子の看護休暇制度や介護休暇制度は、有給で取得可能
- ●所定外労働の免除制度は、小学校就学の始期に達するまで利用可能
- ●配偶者出産休暇制度
長く働いてもらえるように多様な働き方を選択
看護師や介護福祉士は資格が必要な職のため、募集しても集まりにくいという現実があります。そのため、今いる職員を重視して、長く働いてもらえるように、子育て支援制度の充実に取り組みました。中でも好評だったのが、子の看護休暇の有給化です。また、子どもの成長や家族の介護など家庭状況に合わせた勤務が行えるよう、パートから常勤、常勤からパートへの勤務変更ができ、多様な働き方を選択できるようになりました。
WLBにつながる様々な取組
- ●毎月15日にノー残業デーを実施
- 毎月15日朝に館内放送で呼び掛け。「愛知県一斉ノー残業デー」にも賛同
- ●年次有給休暇取得を促す取り組み
- ポスターの掲示や説明会の実施など周知を徹底している
- ●正規・非正規雇用転換制度
- ●メンタルヘルス研修の実施
- 年に2回外部講師を招き研修会を実施
- ●キャリアアップ制度
- 看護師養成のため意欲のある人を募り、看護学校へ通学させる制度(学費は全額補助)
職員の適度な異動で
深見十全会では人事異動を適度に行うことで、よどみのない職場環境づくりに努めています。異動は総看護師長と人事部が調整し、現場の事情にマッチした形で行われるため、以前よりも職員間の関係が向上し、所属に関係なく助け合いが行われるようになりました。このような職場の雰囲気の向上が、働きやすい職場につながり、またWLBを推進しやすい環境が整ったといえます。
助け合いのできる環境へ院内改革に取り組んだ職員が
愛知県主催のWLBに関する標語コンクールで、職員の廣瀬有香さんの作品が最優秀賞に選ばれました。廣瀬さんは、WLBをはじめとする院内改革に取り組んだひとりです。
WLB標語で最優秀賞を受賞
『育MENの 背を見て育つ 子と企業』
彼女はこの標語について「育MENに代表されるWLBの調和のとれた働き方は、効率的かつメリハリがあり、企業にとって大切な人財です。この人財が、これからの子・企業を育てていくと思います」とコメントしています。WLBの意義をよく知り、活用を促す立場だからこそ書けた、分かりやすく素敵な標語です。初期の気づきを大切に
現場としてメンタルヘルス予防策を行う人とのコミュニケーションが重要な医療・介護の現場では、一般的に真面目で仕事熱心な人ほど悩みを抱えやすく、メンタルヘルスの危険があるといいます。そのため、初期の気づきを大切に、現場を把握している総看護師長と連携して、早めの面談を行っています。
また、年2回、愛知産業保健推進センター内に開設されている「メンタルヘルス対策支援センター」から専門家を招き、研修を行っています。
challenge for the future
良い人材の確保のため
事業所内保育の設置が夢良い人材の確保には、ぜひ事業所内保育所設置を実現させたいと思っていますが、必要とする職員の絶対数が足りないこと等から、実現には至っていません。さらに、現在利用者数の少ない介護やメンタルについても、使いやすい制度を整えるために、日々試行錯誤しています。
これからWLBに取り組む企業様へのアドバイス
行政のサービスを利用すれば
経費をかけずに職場改革を推進できます県や市など行政の動向を見ながら、セミナーやキャンペーンを活用して、経費をかけずに改革を進める方法もあります。まずは、肩肘張らず始めやすい「ノー残業デー」から実施してみてはどうでしょうか。最初にセミナー等で知識を得ること、そして理解を求めるために声をあげること、結果を恐れず実際にやってみること、を段階立てて行うことで、必ず新しい職場に生まれ変わるはずです。コミュニケーションが円滑になったり、雰囲気がよくなるなど、目に見えないメリットも多いですよ。
社員の声
子どもは突然ケガをしたり病気になったりします。そんな時、子育て支援制度を利用し安心して子供の世話が出来たことがとてもありがたかったです。 子どもを持つ親として、子育てに対する不安を少しでも取り除いてくれる制度だと僕は思います。
介護施設 H.Kさん(男性)私の子どもはよく熱が出てしまい、入院する事が多々あります。有給の看護休暇を利用でき、年次有給休暇を使わずに温存する事ができたのが嬉しかったですが、5日間ではなくもう少しあると助かると思いました。子どもを育てながら働く女性もたくさんいるので安心して働ける制度はとてもありがたく思います。
介護施設 A.Iさん(女性)
医療法人深見十全会
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- 医療、福祉
- 西尾市
- 157名(男性30名、女性127名)
- 介護老人保健施設らくらく一色 入所100床(認知症棟有)・ショートステイ
ディケア40名
深見クリニック(入院19床) 内科・婦人科・眼科
訪問看護事業所 一色訪問看護ステーション
居宅介護支援事業所 一色ケアステーション - http://www.katch.ne.jp/~fukamijyuzen/