株式会社東郷製作所
- 女性の働きやすさが今後の会社発展のカギ
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社員一人ひとりが能力を発揮するためには、安心して仕事と家庭の両立ができる職場環境が会社の発展にとって不可欠だと考え、WLBへの取り組みを進めてきました。
社内イントラネットの掲示板に一般事業主行動計画を掲示して、会社としての取り組み内容を明示するとともに、管理職を対象とした説明会でその内容を確認し、社員への周知についても促しています。
当社は自動車部品を製造していますが、自動車産業は男性の関わりが多い業界です。しかし、近い将来、労働人口が減ってくることを想定した時、この業界でも女性のさらなる活躍が、必ず必要になってきます。女性ならではの細やかな視点を、例えば生産管理などの場面で有効に活用する等、会社が成長していく上において不可欠であると考えています。子育てをしつつ、女性らしい強みを活かして活躍していただくために、今後は今まで以上に女性社員を意識したWLBへの取り組みが、大切になってくると考えています。
育児・介護に関する先進的な取組
- ●育児休業制度(子が1歳6ケ月になるまで)
- 保育所通園の可否など、条件に関わらず取得可能
- ●育児短時間勤務制度(子が小学校入学まで)
- ●配偶者出産時の特別有給休暇(2日間)
- ●介護休業制度(124日まで取得可能)
育児休業中の社員の業務を同じ部署のメンバーが分担
現在のところ、育児休業については女性の取得率は9割以上。取得しやすい環境が整っていると思います。その社員がいない間は、同じ部署の他の社員が少しずつ分担してカバーするようにしています。また、数年前からは女性社員の採用を増やし、若い社員の人数が常に安定するような対応も心掛けています。
育児休業を取得した女性社員は、原則として休業前と同じ部署へと復帰させます。子が小学校に入学するまでの育児短時間勤務制度も導入、小学校に入学するまでは残業を削減、また、フレックスタイムで働けるような環境も整えています。
WLBにつながる様々な取組
- ●年次有給休暇の取得促進
- 取得率の低い社員に対し、管理職より注意喚起。
取得率は例年80%以上 - ●年次有給休暇を利用した3連続休暇制度
- 土曜・日曜を合わせると5連休を取ることが可能
- ●改善提案制度
- 業務改善に関して提案書を提出。採用され、実際の効果が認められた際は報奨金を支給
- ●自己啓発活動支援
- 通信教育の受講支援(最大60%)、資格取得時の報奨金
- ●インターンシップの受け入れ
- 受け入れ体制を整え、学校と連携し受け入れを推進
- ●メンタルヘルスに関する備え
- 毎週火曜、木曜に保健師による面談を実施
部署ごとに年次有給休暇の年間取得計画を立て
新組織ができる4月初頭に、年次有給休暇取得計画書の作成を全部署に依頼。併せて、部署ごとにノー残業デーの設定もお願いしています。その回答を元に、人事課で全社の年次有給休暇計画マップを作成、ノー残業デーは、労働組合とともに各部署を回って、実施状況を確認しています。取得率が低い社員に対して上長より声がけを行い、取得促進に努めています。
ノー残業デーも設定
一番の懸念は、仕事が忙しくて休みたくても休めず、メンタル面での負担が増していくことです。定期的に休暇取得実績を配布して、それぞれの部署で現状を把握し、休めない人に配慮することは効果があると思います。
challenge for the future
- 今後の課題は男性社員の育児参加です。育児休業はもとより、小学校に入学するまでは育児短時間勤務を社員が利用できますが、現在のところ、利用されていないのが実情です。実家が近い社員が多く、子育てを手伝ってもらえる家庭が多いことも男性社員が育児休業を取得しない原因のひとつだと考えていますが、今後は社内イントラネットを活用して、さらなる制度周知に努めるとともに、管理職を対象にした研修にさらに力を入れていきます。
これからWLBに取り組む企業様へのアドバイス
コスト負担を上回る効果が期待できるWLB
WLBを進めることは会社にとってコスト負担も発生します。しかし、例えば、ある女性社員が育児休業を取得した際、それを社員同士がカバーし合って業務を行っていくうちに、社員同士で思いやりが持てるようになり、その結果、会社の雰囲気が随分変わっていきます。社員一人ひとりが気持ち良く仕事ができる風土を作り上げることで、掛かるコスト以上の効果が生じるようになっていくと思います。
株式会社東郷製作所
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- 製造業
- 〒470-0162 愛知郡東郷町大字春木字蛭池1番地
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824名(男性:701名、女性:123名)
※平成25年1月現在 - 自動車用小物ばね等の開発・製造・販売を行っています。多品種少量生産にも対応できる生産方式を確立するために、設備全体から金型、治工具、測定をする装置に至るまで、あらゆる設備も自社開発しています。
- http://www.togoh.co.jp